薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 181
浮腫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 うっ血性心不全では、一般的に朝方に強く浮腫が認められる。
2 糸球体腎炎では、起床時に顔面、眼瞼に浮腫が認められる。
3 高齢者における腎性浮腫では、高アルブミン血症を呈する。
4 肝硬変では、低アルブミン血症により浮腫が起こる。
5 薬剤性浮腫の原因薬物として、非ステロイド性抗炎症薬がある。
- REC講師による詳細解説! 解説を表示
-
解答 1、3
1 誤っている
うっ血性心不全では、心収縮力の低下により静脈での血液のうっ滞が起こり、体液が貯留することで全身性の浮腫を生じる。この浮腫は下肢に多くみられ、一般的に立位が続いた夕方に強く認められる。
2 正しい
糸球体腎炎では、糸球体ろ過量の低下により、体液が貯留することで浮腫が起こる。本症の様な腎性浮腫は顔面や眼瞼に多くみられ、一般的に臥位が続いた朝方起床時に強く認められる。
3 誤っている
腎性浮腫は腎疾患に起因する浮腫であり、タンパク尿によるアルブミンの漏出により、低アルブミン血症を呈することがある。
4 正しい
肝硬変では、肝臓におけるアルブミン合成の低下により低アルブミン血症を起こし、血漿膠質浸透圧が低下することで浮腫が起こる。
5 正しい
薬剤性浮腫の原因薬物としては、非ステロイド性抗炎症薬やアンギオテンシン変換酵素阻害薬などがあげられる。
- この過去問解説ページの評価をお願いします!
-
評価を投稿