薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 109
図はヒトにおける3種類の筋組織の模式図である。これらの筋組織に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 Aは横紋筋であり、B及びCは平滑筋である。
2 B及びCはいずれも不随意筋であり、自律神経支配を受ける。
3 Aの収縮は、筋小胞体から放出された遊離Ca2+とカルモジュリンとの結合により起こる。
4 Bでは、細胞外から流入したCa2+が収縮に関与する。
5 リン酸化されたミオシン軽鎖キナーゼは、ミオシンとアクチンとの架橋形成を促進し、Cの収縮を引き起こす。
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解答 2、4
筋組織は、横紋構造をもつ骨格筋及び心筋と、横紋構造をもたない平滑筋に分類される。図より、Aは運動神経により支配されていることが読み取れるため骨格筋、Bは心筋特有の介在板があるため心筋、Cは平滑筋であることがわかる。
1 誤
A及びBは横紋筋であり、Cは平滑筋である。
2 正
Bの心筋及びCの平滑筋は不随意筋であり、自律神経支配を受ける。一方、Aの骨格筋は随意筋であり、運動神経支配を受ける。
3 誤
Aの骨格筋の収縮は、筋小胞体から放出された遊離Ca2+とトロポニンCとの結合により起こる。
4 正
Bの心筋やCの平滑筋では、筋小胞体の発達が悪く、細胞外から流入したCa2+が収縮に関与する。一方、Aの骨格筋では、筋小胞体が発達しているため、筋小胞体から放出されたCa2+のみが収縮に関与する。
5 誤
Cの平滑筋において、細胞外から流入したCa2+がカルモジュリンに結合し、ミオシン軽鎖キナーゼがCa2+−カルモジュリン複合体によって活性化されると、ミオシンとアクチンとの架橋形成が促進され、平滑筋は収縮する。一方、ミオシン軽鎖キナーゼがプロテインキナーゼAによってリン酸化されると、ミオシンとアクチンとの架橋形成が抑制され、平滑筋は弛緩する。
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