薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 理論問題 - 問 134
化学物質のグルクロン酸抱合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 グルクロン酸抱合を受ける化合物は、必ずOH基又はNH2基を有している。
2 グルクロン酸抱合は、UDP−α−D−グルクロン酸を補酵素とする。
3 UDP−グルクロン酸転移酵素に酵素誘導は起こらない。
4 グルクロン酸抱合により、化学物質が代謝的活性化を受けることはない。
5 UDP−グルクロン酸転移酵素は、小胞体膜に存在する。
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解答 2、5
1 誤
グルクロン酸抱合は、OH基(水酸基)やNH2基(アミノ基)だけでなく、COOH基(カルボキシル基)やSH基(チオール基)といった官能基をもつ化合物に対して起こる抱合反応である。よって、グルクロン酸抱合を受ける化合物は、必ずOH基又はNH2基を有しているとは限らない。
2 正
グルクロン酸抱合は、UDP−α−D−グルクロン酸を補酵素とする抱合反応であり、生成する抱合体は全てβ体である。
3 誤
UDP−グルクロン酸転移酵素はシトクロムP450と同様に、フェノバルビタールやリファンピシンなどにより酵素誘導が引き起こされることが知られている。
4 誤
グルクロン酸抱合は一般的に解毒反応であるが、抱合を受ける基質によっては未変化体に比べ活性が高い代謝物が生成されることがある。
5 正
UDP−グルクロン酸転移酵素は、主として肝細胞の小胞体膜(ミクロソーム画分)に存在する。
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