薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 必須問題 - 問 8
下線部で示した化合物のうち、塩素原子の酸化数が+1なのはどれか。1つ選べ。
(a)次亜塩素酸ナトリウムは漂白剤として用いられる化合物の1つである。その水溶液に(b)塩酸を加えると、(c)塩化ナトリウムを生じると同時に有毒な(d)塩素ガスを発生する。また、次亜塩素酸ナトリウムを40〜50℃で保存すると、塩化ナトリウム及び爆発性をもつ(e)塩素酸ナトリウムを生じる。
1 a
2 b
3 c
4 d
5 e
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解答 1
酸化数とは、化合物の原子が酸化された度合いを示す数であり、以下のように求める。
① 中性分子全体の酸化数は0、イオン全体の酸化数は電荷に等しい。
② 通常、1族元素(水素、ナトリウム)の酸化数は+1、酸素原子の酸化数は-2となる。
③ ①、②より残りの原子の酸化数を求める。
1 正
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の塩素原子の酸化数は+1である。
NaClO:(+1)+(Clの酸化数)+(-2)=0
よって、Clの酸化数=+1
2 誤
塩酸(HCl)の塩素原子の酸化数は-1である。
HCl:(+1)+(Clの酸化数)=0
よって、Clの酸化数=-1
3 誤
塩化ナトリウム(NaCl)の塩素原子の酸化数は-1である。
NaCl:(+1)+(Clの酸化数)=0
よって、Clの酸化数=-1
4 誤
塩素ガス(Cl2)の塩素原子の酸化数は0である。
Cl2:2×Clの酸化数=0
よって、Clの酸化数=0
5 誤
塩素酸ナトリウム(NaClO3)の塩素原子の酸化数は+5である。
NaClO3:(+1)+(Clの酸化数)+3×(-2)=0
よって、Clの酸化数=+5
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