薬剤師国家試験 令和03年度 第106回 - 一般 理論問題 - 問 121
我が国における性感染症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる。
2 定点把握報告の対象となっている性感染症のうち、膣カンジダ症が最も報告数が多い。
3 淋菌感染症の報告数は、公衆衛生の向上により減少し、平成25年以降は感染の報告がない。
4 B型肝炎は、母子感染に加え、性的接触によっても起こる。
5 感染症法*では、梅毒への対応として特定職種への就業が制限されている。
*感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
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解答 1、4
1 正
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされ、性器や肛門周辺にカリフラワー状もしくは乳頭のようなイボができる性感染症の一つである。
2 誤
2019年の定点把握報告対象疾患の年間報告数は、性器クラミジア感染症が最多(27,221人)である。また、定点把握の対象となっている性感染症は、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス感染症、尖圭コンジローマであり、膣カンジダ症は定点把握報告の対象ではない。次に、定点把握の対象である性感染症の近年の報告数を示す。
3 誤
2019年の淋菌感染症の報告数は、8,205人である。
4 正
B型肝炎ウイルスは、主に血液、体液を介して感染する。感染経路として垂直感染(母子感染)や水平感染(性的接触による感染など)がある。
5 誤
梅毒は感染症法における五類感染症に該当するため、特定職種への就業の制限はない。なお、感染症法において、特定職種への就業が制限されるのは、1〜3類感染症、新型インフルエンザ等感染症、新感染症、指定感染症である。
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