薬剤師国家試験 令和03年度 第106回 - 一般 理論問題 - 問 130
「食の安全性」を確保するための法制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 食品安全基本法において、消費者は食の安全性に積極的役割を果たすことが求められている。
2 食品衛生法において、食品に触れる器具、容器包装、洗浄剤、及び乳幼児が口にするおもちゃは規制・措置の対象とはならない。
3 HACCPとは、食品製造における最終製品の抜き取り検査による衛生管理の方法である。
4 食品表示法において、厚生労働大臣により食品に関する表示の基準が定められている。
5 食品表示法において、食物アレルギーの発症数が多い、あるいは症状が重篤となる7品目を特定原材料と定め、表示を義務付けている。
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解答 1、5
1 正
食品安全基本法において、「消費者は食品の安全性の確保に関する知識と理解を深めるとともに、食品の安全性の確保に関する施策についての意見を表明するよう努めることによって、食品の安全性の確保に積極的な役割を果たすもの」とされている。
2 誤
食品衛生法は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的としたものであり、食品に触れる器具、容器包装、洗浄剤、及び乳幼児が口にするおもちゃは規制・措置の対象となる。
3 誤
HACCPとは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字をとった略称で、危害分析重要管理点と訳されており、食品の安全性を確保するために用いられる食品の品質管理の手法である。HACCPが導入される以前の食品の安全性の確認は、主に食品が最終製品として完成してから抜き取り検査をするものであったが、HACCPが導入されてからは、製造工程で危害が発生しやすい箇所を連続的に監視し、抜き取り検査を行うものとなっている。
4 誤
食品表示法において、消費者庁より食品に関する表示の基準が定められている。
5 正
食物アレルギーの発症数が多い、あるいは症状が重篤となる7品目(そば、落花生、乳、卵、小麦、えび、かに)を特定原材料と定め、表示を義務付けている。そのうち、発症数が多いものは、乳、卵、小麦、えび、かにであり、重篤となるものは、そば、落花生である。
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