薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 111
図は、アンジオテンシンⅡの生成経路とアンジオテンシンⅡによる血圧調節の概要を示したものである。この図の内容に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 アンジオテンシノーゲンを分泌する組織1は、心臓である。
2 アンジオテンシノーゲンを限定分解する酵素Aは、腎臓の糸球体を流れる血液量が上昇した時に分泌量が増加する。
3 アンジオテンシンⅠを限定分解する酵素Bは、肺の毛細血管などに多く存在する。
4 アンジオテンシンⅡが作用する組織2は、副腎皮質網状層である。
5 ホルモンCは、腎臓の遠位尿細管でのNa+の再吸収を抑える。
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解答 3
1 誤
アンジオテンシノーゲンは、主に肝臓で産生されるほか、脂肪細胞でも産生される。そのため、内臓脂肪の増加に伴いその産生・分泌が亢進し、血中濃度が上昇する。
2 誤
アンジオテンシノーゲンを限定分解する酵素Aはレニンである。レニンは腎臓で産生され、腎臓の糸球体を流れる血液量が低下した時に分泌量が増加する。
3 正
アンジオテンシンⅠを限定分解する酵素BはACE(アンジオテンシン変換酵素)である。ACEは生理的には、肺の血管内皮細胞により産生・分泌される血圧調節に関与する酵素である。アンジオテンシンⅠをアンジオテンシンⅡに変換するとともに、ブラジキンを不活化する。
4 誤
アンジオテンシンⅡは、副腎皮質球状層(組織2)のアンジオテンシンAT1受容体に作用し、アルドステロン(ホルモンC)の分泌を促進する。
5 誤
解説4参照。アルドステロンは、腎臓の遠位尿細管でNa+の再吸収、K+の排泄を促進する。
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解説動画1 ( 13:58 )
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