薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 113
糖新生に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 乳酸、脂肪酸、ロイシン、グルタミン酸などからグルコースを生合成する代謝経路である。
2 主に骨格筋で起こる反応である。
3 律速酵素であるホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)は、ピルビン酸からホスホエノールピルビン酸を生成する。
4 糖新生の中間体であるホスホエノールピルビン酸の生成には、GTPが必要である。
5 グルカゴン刺激により、PEPCK遺伝子の発現が亢進する。
- REC講師による詳細解説! 解説を表示
-
解答 4、5
1 誤
糖新生は、乳酸、ピルビン酸、アミノ酸(ロイシン、リジンは糖原性アミノ酸ではないので除く)などからグルコースを生合成する経路である。したがって、脂肪酸やロイシンは糖新生に利用することはできない。
2 誤
骨格筋には、糖新生の中間体であるグルコース−6リン酸をグルコースに変換する際に必要なグルコースホスファターゼが存在しないため、骨格筋では糖新生は起こらない。なお、糖新生は肝臓や腎臓で行われている。
3 誤
ピルビン酸からホスホエノールピルビン酸へ変換される際、ピルビン酸から直接ホスホエノールピルビン酸へと変換されるわけではなく、ピルビン酸からオキサロ酢酸を経てホスホエノールピルビン酸へと変換される。ピルビン酸からオキサロ酢酸への反応はピルビン酸カルボキシラーゼにより触媒されATPが必要となり、オキサロ酢酸からホスホエノールピルビン酸への反応は律速酵素のホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)により触媒されGTPが必要となる。
4 正
解説3参照
5 正
血糖上昇ホルモンのグルカゴン刺激により、PEPCKなどの糖新生に関わる酵素が活性化される。そのため、PEPCK遺伝子の発現が亢進する。
-
解説動画1 ( 10:02 )
-
※ この解説動画は 60 秒まで再生可能です
再生速度
|
|
- この過去問解説ページの評価をお願いします!
-
評価を投稿