薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 151
細胞内情報伝達系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ヒスタミンH1受容体が刺激されると、Gsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが活性化される。
2 インスリン受容体が刺激されると、インスリン受容体βサブユニットの自己リン酸化が起こる。
3 インターフェロンα(IFN−α)受容体が刺激されると、JAK(ヤヌスキナーゼ)のチロシンキナーゼが活性化される。
4 オピオイドμ受容体が刺激されると、Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCが活性化される。
5 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体が刺激されると、可溶性グアニル酸シクラーゼが活性化される。
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解答 2、3
1 誤
ヒスタミンH1受容体は、Gqタンパク質共役型受容体である。H1受容体が刺激されると、Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCが活性化され、細胞内ジアシルグリセロール(DG)とイノシトール三リン酸(IP3)濃度が上昇する。
2 正
インスリン受容体は、酵素共役型受容体である。インスリン受容体が刺激されると、受容体の細胞内領域のβサブユニットに存在するチロシンキナーゼが活性化され、自己リン酸化が起こる。
3 正
インターフェロンα(IFN−α)受容体は、酵素共役型受容体である。IFN−α受容体が刺激されると、JAK(ヤヌスキナーゼ)のチロシンキナーゼが活性化される。
4 誤
オピオイドμ受容体は、Giタンパク質共役型受容体である。オピオイドμ受容体が刺激されると、Giタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが抑制され、細胞内cAMP濃度が低下する。
5 誤
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体は、酵素共役型受容体である。ANP受容体が刺激されると、膜結合型グアニル酸シクラーゼが活性化され、細胞内cGMP濃度が増加する。
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