薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 154
中枢性及び末梢性筋弛緩薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 エペリゾンは、γ−アミノ酪酸GABAB受容体を遮断して、脊髄における多シナプス反射を抑制する。
2 チザニジンは、アドレナリンα2受容体を刺激して、脊髄反射を抑制する。
3 ダントロレンは、神経筋接合部のアセチルコリンNM受容体を刺激して、持続的な脱分極を引き起こす。
4 ロクロニウムは、神経筋接合部のアセチルコリンNM受容体を競合的に遮断する。
5 A型ボツリヌス毒素は、筋小胞体のリアノジン受容体に作用して、Ca2+遊離を抑制する。
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解答 2、4
1 誤
エペリゾンは、脊髄における単及び多シナプス反射を抑制すると共に、γ−運動神経の自発発射を減少させ、筋紡錘の感度を低下させることで、筋弛緩作用を示す中枢性筋弛緩薬である。
2 正
チザニジンは、中枢のアドレナリンα2受容体を刺激し、主に脊髄多シナプス反射を抑制することで、筋弛緩作用を示す中枢性筋弛緩薬である。
3 誤
ダントロレンは、筋小胞体のリアノジン受容体に作用して、Ca2+遊離を抑制することで筋弛緩作用を示す末梢性筋弛緩薬である。なお、神経筋接合部のアセチルコリンNM受容体を刺激して、持続的な脱分極を引き起こす薬物は、スキサメトニウムである。
4 正
ロクロニウムは、神経筋接合部のアセチルコリンNM受容体を競合的に遮断して、筋弛緩作用を示す末梢性筋弛緩薬である。
5 誤
A型ボツリヌス毒素は、運動神経からのアセチルコリン遊離を抑制することで、筋弛緩作用を示す末梢性筋弛緩薬である。
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