薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 162
胃・十二指腸潰瘍治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ファモチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、胃運動促進作用を示す。
2 ボノプラザンは、K+と競合してH+,K+−ATPaseを可逆的に阻害することで、胃酸分泌抑制作用を示す。
3 レバミピドは、ドパミンD2受容体を遮断することで、胃運動促進作用を示す。
4 ミソプロストールは、プロスタノイドEP受容体を刺激することで、胃酸分泌抑制作用と胃粘液分泌促進作用を示す。
5 ピレンゼピンは、ペプシンに結合することで、その活性を抑制する。
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解答 2、4
1 誤
ファモチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。
2 正
ボノプラザンは、K+と競合して胃の壁細胞に存在するH+,K+−ATPaseを可逆的に阻害することで、胃酸分泌抑制作用を示す。
3 誤
レバミピドは、内因性プロスタグランジンや胃粘液量の増加作用などにより、胃粘膜保護作用と損傷胃粘膜の治癒促進作用を示す。なお、ドパミンD2受容体を遮断することで、胃運動促進作用を示す薬物は、メトクロプラミドやドンペリドンである。
4 正
ミソプロストールは、胃の壁細胞に存在するプロスタノイドEP受容体を刺激することで、胃酸分泌抑制作用と胃粘液分泌促進作用を示す。
5 誤
ピレンゼピンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。なお、ペプシンの分泌を抑制する薬剤として、ファモチジンなどのH2受容体遮断薬がある。
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