薬剤師国家試験 令和04年度 第107回 - 一般 理論問題 - 問 164
性ホルモン関連薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 フルタミドは、前立腺細胞のアンドロゲン受容体を遮断して、前立腺がんの増大を抑制する。
2 メテノロンは、エストロゲン受容体を刺激して、再生不良性貧血を改善する。
3 エキセメスタンは、子宮内膜のエストロゲン受容体を遮断して、子宮内膜がんの増大を抑制する。
4 デガレリクスは、視床下部のエストロゲン受容体を遮断して、排卵を誘発する。
5 レトロゾールは、アロマターゼを阻害して、エストロゲン合成を阻害する。
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解答 1、5
1 正
フルタミドは、非ステロイド性抗アンドロゲン薬であり、前立腺細胞のアンドロゲン受容体を遮断して、前立腺がんの増大を抑制する。
2 誤
メテノロンは、タンパク同化ステロイドであり、アンドロゲン受容体を刺激してタンパク質合成を促進させるため、再生不良性貧血を改善する。
3 誤
エキセメスタンは、アロマターゼを非可逆的に阻害して、アンドロゲンからエストロゲンへの合成を阻害することで、閉経後乳がんの増大を抑制する。
4 誤
デガレリクスは、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体遮断薬であり、脳下垂体のGnRH受容体を遮断することで、性腺からの黄体形成ホルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を抑制して、前立腺がんの増大を抑制する。なお、視床下部のエストロゲン受容体を遮断して、排卵を誘発する薬物は、クロミフェンである。
5 正
レトロゾールは、アロマターゼを可逆的に阻害して、アンドロゲンからエストロゲンへの合成を阻害することで、閉経後乳がんの増大を抑制する。
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