薬剤師国家試験 令和05年度 第108回 - 一般 理論問題 - 問 127
次の反応式は、油脂の化学的指標に関する試験法の化学反応の例を示したものである。不飽和脂肪酸を含む油脂において、自動酸化の進行に伴い測定値が減少し続ける試験法の反応式はどれか。1つ選べ。

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解答 3
油脂の化学的指標に関する試験法の項目には、①過酸化物価、②カルボニル価、③チオバルビツール酸試験、④酸価、⑤ヨウ素価がある。このうち、油脂の自動酸化の進行に伴い測定値が減少していくのは、⑤ヨウ素価である。
1 誤
④酸価の反応式である。酸価は、油脂1 gに含まれる遊離脂肪酸を中和するのに要するKOHのmg数で示したものであり、油脂の自動酸化に伴い生成する遊離脂肪酸(低級脂肪酸)の量を示す値である。油脂の自動酸化により酸価の値は増加する。
2 誤
①過酸化物価の反応式である。過酸化物価は、油脂1 kgによってKIから遊離されるI2のミリ当量数で表され、油脂の自動酸化に伴い生成するヒドロペルオキシドなどの過酸化物の量を示す値である。過酸化物価の値は、油脂の自動酸化に伴い、はじめ増加していくが、その後、過酸化物は油脂中の金属イオンと反応し分解されていくため、減少していく。
3 正
⑤ヨウ素価の反応式である。ヨウ素価は油脂100 gに吸収されるハロゲンの量をI2のg数で示したものであり、油脂中の不飽和結合の量を示す値である。油脂の自動酸化に伴い、油脂の不飽和結合にヨウ素が付加され二重結合が減少するため、ヨウ素価の値は減少していく。
4 誤
②カルボニル価の反応式である。カルボニル価は、2,4−ジニトロフェニルヒドラジンを加えて、ジニトロフェニルヒドラゾンとし、アルカリ性にすることで呈色する赤褐色物質を440 nmで測定したものであり、油脂の自動酸化に伴い生成するカルボニル化合物の量を示す値である。油脂の自動酸化に伴いカルボニル価の値は増加する。
5 誤
③チオバルビツール酸試験の反応式である。チオバルビツール酸試験は、酸性下においてチオバルビツール酸を加えて呈色する赤色物質を500 nmで測定したものであり、油脂の自動酸化に伴い生成するマロンジアルデヒドなどのアルデヒドの量を示す値である。油脂の自動酸化に伴いチオバルビツール酸試験の値は増加する。
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