薬剤師国家試験 令和05年度 第108回 - 一般 理論問題 - 問 136
放射性核種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 じゃがいもの発芽防止には、60Coから放出されるγ線が利用される。
2 131Iは、甲状腺がんの治療に利用される。
3 90Sr及び239Puの集積する器官は主に筋肉である。
4 実効(有効)半減期は、生物学的半減期と物理学的半減期の差で表される。
5 222Rn及び226Raは、人工放射性核種である。
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解答 1、2
1 正
じゃがいもの発芽防止には、60Coから放出されるγ線が利用される。
食品衛生法において、原則、食品に放射線を照射してはならないと定められている。ただし、例外的に我が国では、じゃがいもの発芽防止の目的で、60Coから放出されるγ線を用いることが認められている。
2 正
131Iの放射性医薬品の一つにヨウ化ナトリウム(131I)カプセルがあり、これは甲状腺がんや甲状腺機能亢進症の治療に利用される。
3 誤
90Sr及び239Puは主に骨に集積しやすい。なお、筋肉に集積しやすい放射性核種には137Csがある。
4 誤
実効(有効)半減期Teとは、物理学的半減期Tpと生物学的半減期Tbの両方を考慮した半減期のことであり、以下のように表すことができる。
したがって、実効(有効)半減期Teの逆数は、生物学的半減期の逆数と物理学的半減期の逆数の和で表される。
5 誤
222Rn及び226Raの他、40Kなども、天然放射性核種である。
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