薬剤師国家試験 令和05年度 第108回 - 一般 理論問題 - 問 138
水道水質基準の基準項目に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 テトラクロロエチレンは、フミン質を含む水道原水の塩素消毒により生成する。
2 ブロモジクロロメタンは、臭化物イオンを含む水道原水の塩素消毒により生成する。
3 ジクロロ酢酸は、水道原水の塩素消毒によりジクロロメタンから生成する。
4 2−メチルイソボルネオールは、藍藻類や放線菌が産生するカビ臭物質である。
5 1,4−ジオキサンは、フェノール類を含む水道原水の塩素消毒により生成する悪臭物質である。
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解答 2、4
1 誤
テトラクロロエチレンは、ドライクリーニングや金属の脱脂洗浄などに用いられる有機化学物質であり、地下水汚染を通じて飲料水への汚染が問題となっている。なお、フミン質を含む水道原水の塩素消毒により生成するのはトリハロメタンである。
2 正
ブロモジクロロメタンはトリハロメタンの一種であり、臭化物イオンやフミン質を含む水道原水の塩素消毒により生成する。
3 誤
ジクロロ酢酸はハロゲン化酢酸類の一種であり、原水中の天然有機物や排水由来の有機物から生成する塩素消毒副生成物である。なお、ジクロロメタンは有機溶剤塗料、工業用洗浄剤などに使用される有機化学物質であり、地下水汚染を通じて飲料水への汚染が問題となっている。
4 正
2−メチルイソボルネオールは、富栄養化に伴い、藍藻類や放線菌が産生するカビ臭物質である。
5 誤
1,4−ジオキサンは、溶剤や1,1,1−トリクロロエタン安定剤などに使用される有機化学物質であり、地下水汚染を通じて飲料水への汚染が問題となっている。
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