薬剤師国家試験 令和05年度 第108回 - 一般 実践問題 - 問 331
「緩和ケアチーム」に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 がん患者だけでなく、心不全患者の疼痛管理にも介入する。
2 職種間で共有する痛みの評価方法として、Visual Analogue Scale(VAS)、Numerical Rating Scale(NRS)等は有用である。
3 がん治療の開始とともに早い時期から介入する。
4 患者の身体的・精神的苦痛を和らげることが介入の目的であり、家族は対象に含まれない。
5 人生の最終段階における医療・ケアの決定に関わるアドバンス・ケア・プランニングの実践にも介入する。
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解答 4
緩和ケアチームとは、緩和ケアを専門とする医師・薬剤師・看護師等により構成されたチームが、患者の身体的・精神的苦痛を包括的に評価し、必要に応じて疼痛・身体症状・精神症状を和らげるために、各々の専門性を発揮して協力する体制がとれるチームを示す。緩和ケアチームの具体例として、がん緩和ケアチームや心不全緩和ケアチーム喉が挙げられる。
1 正しい
前期参照
2 正しい
職種間で共有する痛みの評価方法として、視覚的スケールであるVisual Analogue Scale(VAS)、数値評価スケールであるNumerical Rating Scale(NRS)等を用いることは有用である。緩和ケアにおいて、患者の痛みの強さを共有することは、治療方法の選択などにつながるため重要である。
3 正しい
緩和ケアチームは、身体的症状の緩和や精神心理的な問題などへの援助のために、がん治療の開始とともに早い時期から介入する。なお、緩和ケアチームの介入は終末期だけでなく、がんと診断された時から行われることが求められる。
4 誤っている
緩和ケアチームの対象は、患者とその家族であり、家族も対象に含まれる。
5 正しい
アドバンス・ケア・プランニングとは、人生の最終段階の医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合うプロセスを示す。緩和ケアチームは、人生の最終段階における、より有効なアドバンス・ケア・プランニングの実践にも介入する。
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