薬剤師国家試験 令和08年度 第111回 - 一般 理論問題 - 問 117
病原細菌の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 黄色ブドウ球菌は、食塩耐性を有しており、マンニット(マンニトール)食塩寒天培地で増殖できる。
2 肺炎球菌(肺炎レンサ球菌)の莢膜は、病原因子であり、貪食細胞に対する抵抗性に寄与している。
3 ディフィシル菌は、芽胞形成能を持たず、食中毒の原因になりやすい。
4 破傷風菌は、破傷風毒素を産生し、弛緩性麻痺を引き起こす。
5 ボツリヌス菌は、ボツリヌス毒素を産生し、強直性痙れんを引き起こす。
REC講師による詳細解説! 解説を表示
-
解答 1、2
1 正
ほとんどの細菌は食塩濃度が高い(10%以上)と増殖が抑制されるが、黄色ブドウ球菌は食塩耐性(10〜15%)を有するため、マンニット(マンニトール)食塩寒天培地で増殖できる。
2 正
莢膜は、多糖類やポリペプチドから構成される細胞壁の外側にある特殊構造であり、肺炎球菌やインフルエンザ菌などが有する病原因子である。莢膜が菌体を覆うことによって貪食細胞に対する抵抗性を示す。
3 誤
ディフィシル菌は、芽胞を形成する偏性嫌気性のグラム陽性桿菌であり、抗菌薬投与後の菌交代現象により偽膜性大腸炎の原因となる。
4 誤
破傷風菌が産生する破傷風毒素(テタノスパスミン)は、神経筋接合部終末から取り込まれ、運動神経から逆行性に脊髄まで運ばれてGABAなどの抑制性伝達物質の遊離を阻害することで強直性痙れん(テタニー)を引き起こす。
5 誤
ボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素は、神経筋接合部においてアセチルコリンの遊離を抑制することで弛緩性麻痺を引き起こす。
- この過去問解説ページの評価をお願いします!
-
評価を投稿