薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 160
糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 グリベンクラミドは、スルホニル尿素受容体と結合し、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する。
2 メトホルミンは、ATP感受性K+チャネルを活性化し、肝臓での糖新生を抑制する。
3 ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を刺激し、アディポネクチンの発現を抑制する。
4 アカルボースは、多糖類の分解を可逆的に阻害し、腸管からの糖の吸収を遅延させる。
5 ナテグリニドは、高血糖状態で増加する細胞内ソルビトールの蓄積を抑制し、末梢神経障害を改善する。
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解答 1、4
1 正
グリベンクラミドは、スルホニル尿素剤(SU剤)であり、膵β細胞のSU受容体に結合して、ATP感受性K+チャネルを遮断し、インスリン分泌を促進する。
2 誤
メトホルミンは、AMP依存性プロテインキナーゼを活性化することにより、肝臓での糖新生を抑制し、末梢での糖利用を促進することにより、血糖値を低下させる。
3 誤
ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を刺激し、アディポネクチンの産生を増加し、TNF-α産生を低下させる。
4 正
アカルボースは、α-グルコシダーゼ阻害薬であり、腸管における多糖類の分解を可逆的に阻害することで、糖の吸収を遅延させる。
5 誤
ナテグリニドは、速効型インスリン分泌促進薬であり、SU骨格はもたないが膵β細胞のSU受容体に結合することで、インスリン分泌を促進する。設問文の作用機序は、エパルレスタットに関するものである。
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