薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 185
メタアナリシスに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1 出版されたデータのみを解析に用いることによる偏りがある。
2 相反する結論の資料を混在させてはならない。
3 データベースにより検索されたすべての文献を解析に用いる。
4 ランダム化比較試験でないものは解析に用いない。
5 解析に使用される試験の質が多様であるほど、結論の正確性が高い。
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解答 1
メタアナリシス(メタ分析)とは、独立して行われた複数の試験を系統的に収集・統合し、統計的手法を用いて解析する研究法である。
1 正
出版されたデータでは、研究の実施者やデータを出版している者にとって、望ましくないデータを排除している可能性があるため、出版されたデータのみを解析に用いることによる偏りが生じる。この偏りのことを「出版バイアス」といい、メタアナリシスを行う際、出版バイアスを避けるために出版されたデータ以外のものも含めて情報収集を行うことが望ましい。
2 誤
メタアナリシスを行う際、同種の研究において相反する結論の資料を用いることがある。
3 誤
メタアナリシスを行う際、データベースにより検索された文献のうち、同種の研究データを選別する必要がある。
4 誤
メタアナリシスを行う際、ランダム化比較試験でないものも解析に用いられる。
5 誤
試験の質が多様になることにより、質の悪い試験の結果も評価に含まれるため、結論の正確性は低くなる。
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