薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 99
蛍光光度法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 蛍光は、分子が基底状態から励起状態に遷移する際に観測される。
2 光源として、通常、重水素ランプが用いられる。
3 蛍光スペクトルを測定すると、ラマン散乱光が観測されることがある。
4 蛍光量子収率は、蛍光強度をモル吸光係数で除した値である。
5 溶液中の蛍光物質の濃度が十分に希薄であれば、蛍光強度は蛍光物質の濃度に比例する。
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解答 3、5
1 誤
蛍光は、分子が励起状態から基底状態に遷移する際に観測される。
2 誤
蛍光光度法の光源として、通常、キセノンランプ、レーザー、アルカリハライドランプが用いられる。なお、重水素ランプは、紫外可視吸光度測定法の光源として用いられる。
3 正
蛍光物質に励起光を照射すると、励起光と同じ波長を有するレイリー散乱光と励起光と異なる波長を有するラマン散乱光が生じることがある。蛍光スペクトルを測定すると、レイリー散乱光及びラマン散乱光が観測されることがある。
4 誤
蛍光量子収率(φ)は、放射された蛍光量子の数を吸収された励起光量子の数で除した値である。
5 正
蛍光強度(F)は、蛍光物質の濃度(c)、セルの層長(l)、励起光の強さ(I0)、モル吸光係数(ε)、蛍光量子収率(φ)に比例する。
F=kI0φεcl k:定数
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