薬剤師国家試験 平成26年度 第99回 - 一般 理論問題 - 問 113
ヒトにおける脂肪酸の代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 マロニルCoAは、アセチルCoAのカルボキシル化により生成する。
2 炭素数が奇数の脂肪酸が主に生合成される。
3 デサチュラーゼ(不飽和化酵素)による反応では、主にトランス型の不飽和脂肪酸が生合成される。
4 オレイン酸からアラキドン酸が生合成される。
5 脂肪酸のβ酸化では、アシルCoAが2炭素単位ずつ連続的に酸化分解される。
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解答 1、5
1 正
マロニルCoAは、アセチルCoAがアセチルCoAカルボキシラーゼによりカルボキシル化されて生成する。
2 誤
脂肪酸は、炭素数が2であるアセチルCoAを出発物質として、炭素が2個ずつ伸長する反応により生成する。よって、生体内では、炭素数が偶数の脂肪酸が主に生合成される。
3 誤
デサチュラーゼ(不飽和化酵素)は、ヒト体内において飽和脂肪酸に主にシス型二重結合を導入し不飽和脂肪酸を生合成する酵素である。よって、デサチュラーゼによる反応では、主にシス型の不飽和脂肪酸が生合成される。
4 誤
ヒト生体内では、オレイン酸からアラキドン酸を生合成することはできない。なお、一部の植物では、オレイン酸からアラキドン酸を生合成することができる。
5 正
脂肪酸のβ酸化では、アシルCoAとして活性化された脂肪酸が、主としてミトコンドリア内で2炭素単位ずつ連続的に酸化分解される。
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