薬剤師国家試験 平成26年度 第99回 - 一般 理論問題 - 問 119
抗体産生に関わる免疫細胞の役割に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 抗体産生細胞(形質細胞)は、T細胞が抗原刺激を受け分化した細胞である。
2 抗体産生には、2型ヘルパーT(Th2)細胞が分泌するIL-4、IL-5、IL-6などのサイトカインが重要である。
3 マクロファージや樹状細胞は、抗原断片を主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスⅠ分子に結合させ、ヘルパーT細胞に対して提示する。
4 活性化されたT細胞の分泌するIL-2は、キラーT細胞の増殖及び分化には関与するが、ヘルパーT細胞には作用しない。
5 抗原によるリンパ球活性化における共刺激シグナル(補助シグナル)は、抗原受容体とは異なる細胞膜成分を介する。
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解答 2、5
1 誤
抗体産生細胞(形質細胞)は、B細胞が抗原刺激を受けて分化した細胞である。
2 正
B細胞が抗体産生細胞(形質細胞)に分化するためには、2型ヘルパーT(Th2)細胞が分泌するIL-4、IL-5、IL-6などのサイトカインによる抗原刺激が必要である。
3 誤
マクロファージや樹状細胞は抗原提示能をもち、抗原断片を主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスⅡ分子に結合させ、ヘルパーT細胞に対して提示する。
4 誤
活性化された1型ヘルパーT細胞の分泌するIL-2は、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、NK細胞B細胞の増殖及び分化に関与する。
5 正
T細胞が活性化されるには、T細胞受容体(TCR)が抗原提示細胞からMHC分子を介して提示された抗原を特異的に認識すること(第1シグナル)と、抗原提示細胞の細胞膜上に発現する成分(CD80等)に対して、リンパ球の抗原受容体とは異なる細胞膜成分(CD28等)が作用する共刺激シグナル(補助シグナル、第2シグナル)が必要である。
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