薬剤師国家試験 平成26年度 第99回 - 一般 理論問題 - 問 157
末梢循環を改善する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいはどれか。2つ選べ。
1 イソクスプリンは、血管平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激する。
2 エポプロステノールは、血管平滑筋のプロスタノイドIP受容体を刺激する。
3 カリジノゲナーゼは、酵素作用によりキニノーゲンを産生させる。
4 タダラフィルは、血管平滑筋のグアニル酸シクラーゼを阻害する。
5 ボセンタンは、エンドセリンETB受容体を選択的に遮断する。
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解答 1、2
1 正
イソクスプリンは、アドレナリンβ2受容体刺激薬であり、血管平滑筋のβ2受容体を刺激して血管を拡張させ、末梢循環を改善する。
2 正
エポプロステノールは、プロスタグランジンI2製剤であり、血管平滑筋のプロスタノイドIP受容体(プロスタグランジンI2受容体)を刺激して、cAMP濃度を上昇させ血管を拡張させる。
3 誤
カリジノゲナーゼは、タンパク分解酵素であるカリクレイン製剤であり、キニノーゲンを酵素的に分解することでブラジキニンの産生を促進し、血管を拡張させる。
4 誤
タダラフィルは、ホスホジエステラーゼⅤ阻害薬であり、細胞内のcGMPの分解を抑制することによってcGMP濃度を上昇させ、血管を拡張させる。
5 誤
ボセンタンは、エンドセリンETA、ETB受容体を非選択的に遮断して、血管平滑筋を弛緩させ末梢循環を改善する。なお、エンドセリンETA受容体を選択的に遮断する薬物として、アンブリセンタンがある。
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