解答 1,5設問のグラフは、水-塩化ナトリウム二水和物の混合における二成分系の状態図である。Aは固相(水)の融点、Bは共融点を示し、以下のように設問を解くことができる。
1正領域ア内の任意の点では、固相(水)と液相(塩化ナトリウム水溶液)が存在するため、固体はすべて純水からなる。
2誤領域イ内は、混合物はすべて液相(塩化ナトリウム水溶液)として存在しているため、領域イ内の任意の点の塩化ナトリウム濃度は、混合比と等しくなる。例えば、下図の点1は、混合物はすべて液相であることから、塩化ナトリウム水溶液の濃度は10 w/w%となる。同様に点2では、塩化ナトリウム水溶液の濃度は15 w/w%となる。よって、領域イ内の任意の点の塩化ナトリウム濃度は、一定ではない。
3誤自由度Fは以下の式で表される。
F=C+2-P C:成分数、P:相の数
このグラフは、水−塩化ナトリウム二水和物の二成分の状態を表したものであるため、C(成分数)=2である。領域ウ内の任意の点(線上は含まない)は固相(塩化ナトリウム二水和物)と液相(塩化ナトリウム水溶液)の2相であるため、P(相の数)=2である。
よって、領域ウ内の任意の点(線上は含まない)における熱力学的自由度は、条件指定に使っている圧力も含めて2(F=C+2-P=2+2-2=2)である。
4誤曲線ABは水に対する塩化ナトリウムの溶解度を表している。領域ア内の任意の点では、固相(水)と液相(塩化ナトリウム水溶液)からなるが、液相における組成(水に対する塩化ナトリウムの溶解度)は、曲線ABとの交点より求めることができる。例えば、下図の点3は、-15℃における10 w/w%NaCl混合物であり、この混合物の液相(塩化ナトリウム水溶液)の濃度は、曲線との交点4で表わされる。
5正点Bは共融点であり、液相(塩化ナトリウム水溶液)、固相(水)、固相(塩化ナトリウム二水和物)の三相が平衡状態にある。