薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 186
副甲状腺機能亢進症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 原発性は、骨形成の促進を伴う。
2 二次性は、高カルシウム血症を示す。
3 原発性及び二次性ともに、血清PTH(parathyroid hormone)高値を示す。
4 原発性は、副甲状腺がんに由来するものが多い。
5 維持透析下に発症した症例には、シナカルセト塩酸塩が有効である。
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解答 3、5
副甲状腺機能亢進症は、原発性と二次性(続発性)に大別され、原発性は副甲状腺自体に腺腫などの病変が発生することにより起こり、二次性は腎疾患などによる低カルシウム血症が原因となって発症する。
1 誤
副甲状腺ホルモン(パラトルモン:PTH)分泌亢進により、骨吸収の促進を伴う。
2 誤
二次性は、低カルシウム血症を示すことにより、パラトルモンの産生・分泌が亢進する。
3 正
いずれの場合においても、血清PTHが高値を示す。
4 誤
原発性の原因の約80%は、腺腫(良性腫瘍)が原因であり、副甲状腺がんなどの悪性腫瘍に由来するものは数%程度である。
5 正
シナカルセト塩酸塩は、副甲状腺細胞表面のカルシウム受容体に結合し、PTH分泌を抑制することで、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症などに用いられる。
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