薬剤師国家試験 平成26年度 第99回 - 一般 理論問題 - 問 112
骨格筋、心筋及び平滑筋に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 骨格筋の収縮には、ムスカリン性アセチルコリン受容体が関与する。
2 心筋細胞では、細胞外からのCa2+流入は、細胞質のCa2+濃度の上昇に関与しない。
3 平滑筋は、細胞内cAMP濃度が上昇すると弛緩する。
4 骨格筋、心筋及び平滑筋の収縮は、いずれも運動神経によって調節されている。
5 クレアチンリン酸は、骨格筋においてATPの供給源となる。
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解答 3、5
1 誤
骨格筋の収縮には、ニコチン性アセチルコリンNM受容体が関与する。
2 誤
心筋細胞では、細胞外からCa2+流入により、細胞質のCa2+濃度が上昇する。なお、心筋の収縮は、筋小胞体から放出されたCa2+および細胞外から流入したCa2+の双方による細胞内Ca2+濃度上昇を介しておこる。
3 正
平滑筋は、細胞内のcAMP濃度が上昇すると弛緩する。これには、様々な機構が関与しており、cAMP濃度上昇による、ミオシン軽鎖キナーゼの不活性化、Ca2+の小胞体への取り込み促進、細胞外からのCa2+流入抑制、などが挙げられる。
4 誤
骨格筋の収縮は運動神経によって調節されており、心筋及び平滑筋の収縮は自律神経によって調節されている。
5 正
クレアチンリン酸は、骨格筋においてADPからATPを合成する際に利用される物質であり、ATPの供給源となる。クレアチンリン酸からのATP合成過程を以下に示す。
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