薬剤師国家試験 平成26年度 第99回 - 一般 理論問題 - 問 145

麻薬及び向精神薬の取扱いについて、正しいのはどれか。２つ選べ。
なお、地方厚生（支）局長は、厚生労働大臣から権限が委任されているものとする。

１　向精神薬を用いて動物実験等の研究を行う施設の設置者の登録は、地方厚生（支）局長又は都道府県知事が行う。
２　麻薬研究者が研究用の麻薬を製造する場合は、その都度、都道府県知事の許可が必要である。
３　海外旅行をする際、向精神薬を携帯するには、地方厚生（支）局長の許可が必要である。
４　家庭麻薬製造業者は、特段の許可を受けることなくコデイン、ジヒドロコデイン及びその塩類を麻薬製剤業者に譲り渡すことができる。
５　向精神薬輸出業者が第一種向精神薬を輸出する際には、その都度、地方厚生（支）局長の許可が必要である。

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解答　１、５

１　正
向精神薬試験研究施設（向精神薬を用いて動物実験等の研究を行う施設）の設置者の登録は、国の設置する向精神薬試験研究施設にあっては厚生労働大臣（厚生労働大臣から権限が委任されている場合は地方厚生（支）局長）が、その他の向精神薬試験研究施設にあっては都道府県知事が、それぞれ向精神薬試験研究施設ごとに行う。

２　誤
麻薬製造業者又は麻薬製剤業者若しくは家庭麻薬製造業者は、麻薬又は家庭麻薬を製造しようとするときは、半年ごとに、製造しようとする麻薬又は家庭麻薬の品名及び数量並びに製造のために使用する麻薬、あへん又はけしがらの品名及び数量について、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。しかし、麻薬研究者が研究用の麻薬を製造する場合は、特別な手続きは要しない。

３　誤
自己の疾病の治療目的で向精神薬を携帯して輸出・輸入する場合、許可・届出等の所定の手続きは必要ない。ただし、分量が1ヶ月分を超える場合及び注射剤については、医師の証明書が必要となる。

４　誤
家庭麻薬製造業者は、麻薬を譲り渡してはならない。ただし、厚生労働大臣（地方厚生（支）局長）の許可を受けて譲り渡す場合には、この限りではない。

５　正
向精神薬輸出業者は、第一種向精神薬を輸出しようとするときは、その都度厚生労働大臣（地方厚生（支）局長）の許可を受けなければならない。

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